同人誌の制作スケジュール

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同人誌の制作スケジュール

同人誌の作り手として同人活動を楽しんでみたい、そう考えている方も多いと思います。
しかし、初めて同人誌を作る場合、どのくらい時間がかかるのか、学校や仕事との両立ができるのか不安ですよね。
そんな時、スケジュールを作っておくとそれぞれの作業の目標にもなりますし、締切前に慌てることも少なくなります。
このページでは同人誌の制作とイベント参加のスケジュールの設定方法を解説します。

スケジュール制作前に決めること

一般的にイベント参加に合わせて同人誌を発行するというパターンが多いのではないでしょうか。もちろん、イベント参加に関係なく同人誌は自由に発行することができます。ただ、イベント参加はモチベーションにもなりやすいですし、スケジュールのゴールとして設定しやすいため、参加を前提に検討してみることをオススメします。
イベント参加など、スケジュールを設定する時のポイントがあります。

どのイベントに参加するか選ぶ

スケジュールのゴールとして設定します。東京や大阪では毎月のようにイベントが開催されています。赤ブーブー通信社のサイトではイベント早見表がありますので、どこでイベントが開催されるかを確認できます。サークル申し込みの締切日も確認しておきます。

赤ブーブー通信社公式サイト→https://www.akaboo.jp/event/index.html

また毎年8月、12月の大型のイベント・コミケ(コミックマーケット)は上記スケジュールとは異なります。こちらに参加する場合、サークル参加の申し込みはイベント開催日からかなり早い時期に締切があります。こちらも公式サイトをチェックしましょう。
コミックマーケット公式サイト→https://www.comiket.co.jp/

また、リアルイベントだけではなく、オンライン同人誌即売会に参加するという選択肢もあります。
pixivなどWEB上での作品公開のみでOKという場合もあり、比較的参加のハードルは低い傾向にあります。また会場に行く必要がないため、イベント開催地から遠方でも参加しやすいということもメリットです。
オンライン同人誌即売会について詳しくはこちら→https://dojin-shi.info/?p=6256

印刷所を選ぶ

イベント前には入稿が込み合うため、ほとんどの印刷所では普段の締切と異なる締切を設定しています。よって参加するイベントと、おおよそ印刷所の締切は紐づいています。

使いたい印刷所が決まっている場合は、スケジュールを早めに確認しておきましょう。入稿締切からスケジュールを設定すると、それぞれの作業に使える時間配分がわかります。

印刷所はたくさんあるため、選び方のポイントを紹介します。

印刷所の選び方のポイント

  • 印刷費用(予算)…多くの印刷所の公式サイトでは、サイトから見積もりができます。
  • 装丁…特色やUV加工など特殊印刷や加工、スリーブケースをつけるなどの場合など、対応できる印刷所は限られます。印刷所サイトを確認するか、わからない場合は問い合わせます。
  • 締切…印刷所ごとに締切の設定は異なります。詳しくは印刷会社の公式サイト確認します。

すでにイベントなどで手に入れた同人誌がある場合、参考にしてみても良いでしょう。
大抵の場合、本文の最終ページに発行者と一緒に印刷所の記載があります。

スケジュール作成に必要なもの

ここでは、印刷所(入稿日)が決まっている場合の原稿スケジュール作成方法を紹介します。
スケジュールを作る時に必要になるのは主に下記の内容になります。

  • 原稿作成に必要な作業リスト
  • 原稿作成のスピード
  • 1日に原稿に使える時間
  • 印刷所の締切=入稿日

原稿作成に必要な作業リスト

スケジュールを立てる前に、どんな作業が必要かリストアップします。

下記は参考ですので、他に取材などが必要であれば追加してください。

  • ざっくりとした企画(どんな同人誌を作ろうか?表紙の仕様(カラーや紙種など)やボリューム、ストーリーのアイデアだし)
  • プロット(どんなストーリーにする?)
  • 表紙、タイトルの検討
  • 下書き・ペン入れ(実作業)
  • 原稿チェック→入稿作業

小説の場合は、実作業部分がライティングになります。また小説の場合も表紙作成用の時間も忘れないようにしましょう。表紙デザインを外注する場合は、依頼内容をまとめたり、チェックややり取りの時間を加味したスケジュールで進めます。

原稿作成のスピード

漫画であれば1ページ当たりの作業(下書き、ペン入れ、仕上げなど)にかかる時間、小説であれば1万字あたりのライティング時間などを把握しておきましょう。何度か制作するうちに、大体の時間はわかるようになりますが、作業ごとに細かに記録しておくと参考になります。

作業時間の例

  • プロット(どんなストーリーにする?):16時間
  • 下書き・ペン入れ(実作業):24時間(1ページ当たりの作業時間×ページ数)
  • 表紙、奥付などの作成:8時間
  • 原稿チェック→入稿作業:4時間

※B5サイズ16ページの漫画の場合(本文12ページ)

1日に原稿に使える時間

原稿スケジュールを作成する前に、原稿に使える時間を決めておきます。学校や仕事がある場合平日と休日で使える時間は異なります。

例えば平日なら1時間、休日なら6時間など。おおよそ1ヶ月で70時間程度使えることがわかります。
(ざっくり平日を22日/月、土日の休日を8日/月で計算※一例です。具体的なスケジュールはカレンダーに沿って作成します)

印刷所の締切=入稿日

印刷所ごとに、イベントに紐づいた入稿日の設定があります。

印刷所のサイトで締切日時(入稿日時)を確認しましょう。

原稿スケジュールを作成する

ここではスケジュールを実際にカレンダーに落とし込み、可視化してみます。実際にカレンダーに置いてみると、意外に時間が足りなかったり、想定よりずっと早く着手しなければならない、ということに気が付いていたりします。

いったん原稿スケジュールに必要な情報は揃いました。今、手元にリストや時間配分の内容が揃っているはずです。締切(入稿日)から、「原稿作成のスピード」「一日に原稿に使える時間」を逆算してスケジュールを設定します。

原稿作成:概算スケジュールイメージ

概算スケジュール※イベントは申し込み済み想定です

※それぞれの時間×20%~30%くらいを余裕として見積もっておくと安心です。理由は緊急事態(予期せぬ残業や体調不良)に備えておくためです。例:下書き・ペン入れ(実作業)なら、24時間×0.2=4.8時間をプラスした28.8時間くらいで考えておくと慌てずに済みます。
※入稿作業は印刷所への入稿日時までに終わらせる必要があります。

原稿スケジュール管理ツール

表組を作るのに慣れていない方は、下記スケジュール管理ツールがオススメです。twitterと連携できるため、スマホですぐ取り掛かることができるのも便利。

同人手帳
https://qovo.jp/dojin-techo
作業時間と締切を入力するだけで、簡単にスケジュールが作成できます。

進捗ノート
https://shinchoku.net/
進捗ノートは「みんなの進捗」という機能があり、他の人の進捗なども参考にできます。

同人誌作りのポイント

同人誌制作にスケジュールや締め切りはつきものですが、基本として同人活動は趣味の一つですので楽しみながらやる、というのが一番だと思います。
同人誌を発行するのも、全て新規作成したものでなくてはいけない、という縛りもありません。
すでにSNSに投稿したりしている方も多いと思います。もしすでにWEBで発表した作品がたまっている場合は、WEB作品集として同人誌を作るのもオススメです。同人誌(紙の本)になると、やはり愛着がわきます。
ただし、WEB投稿用の画像を印刷用に使用する場合、解像度が低すぎると印刷に不向きの場合があります。解像度の詳細は印刷所で確認しましょう。

また、印刷所を使わず、自分で印刷し製本する方法もあります。
いわゆるコピー本と呼ばれる同人誌です。キンコーズなどの出力サービスや、家庭用のインクジェットプリンターでも作ることができます。
珍しい紙を使って見たり装丁を工夫したり、自由に同人誌で表現できます。(キンコーズなどを利用される場合は、印刷できる用紙を確認してください)

その他、同人誌の制作に困っている方は下記記事も参考にしてみてください。

▼同人誌の表紙に困っている方にオススメ
「同人誌表紙デザインアイデア集」https://dojin-shi.info/?p=3006

▼同人誌のタイトルの付け方に迷っている方にオススメ
「【これでラクラク】同人誌の漫画・小説のタイトルの決め方」https://dojin-shi.info/?p=5148

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