アプリや印刷会社の対応によって、iPadやiphoneで原稿作成や入稿ができるようになりました。
家でPCを持っていなくても、iPadなどで同人誌をつくることができます。
今回は入門編として、必要なアプリケーションや原稿作成方法などをまとめています。
必要なもの
- iPad
- タッチペン スタイラスペン (漫画やイラストの場合)
※一部のアプリによっては特定のペンの筆圧がきかないのでよく調べてから購入がおすすめです - iPad用アプリケーション
【イラスト・漫画用】
CLIP STUDIO PAINT PRO(480円/月(税込)~)
CLIP STUDIO PAINT EX(980円/月(税込)~)
MedibangPaint(無料)
Procreate(1,220円※買い切り)
【小説】
Word(1,280/月(税込)~)※画面サイズ(9.7インチ以下)では無料で使用可能
個人的感想
ちなみによく議論されるiPadのフィルムですが、ペーパーライクのものを作ったらすぐにペン先削れました(私の場合)
書き心地はよいですが、ペーパーライクでなくても慣れるかも。あとは好みあると思いますので、色々試してみてください。
iPadは表紙を作成するのに10.2インチのものを使ってますが、今のところ特に不便はありません。
アプリはProcreate使用しています。ペンツールやショートカットは慣れればとても使いやすく、作成スピードはめちゃくちゃ上がりました。(また後日記事にします)
フォントツールが使いにくいのが今のところ唯一の欠点かも。
ただ購入したペン(コレ)がMedibangPaintで筆圧機能使えず断念した経緯があります。
原稿を作る前に印刷会社を決めよう
入稿する印刷会社は決まっていますか?
印刷会社ごとに原稿を作成するフォーマットやテンプレートがあります。
既定のフォーマットに合わせないと、最悪原稿の作成しなおしになりますので要注意。
漫画の場合、PSD形式やPDF形式に書き出して入稿することになりますので、その形式に対応している印刷会社を探しましょう。(ほとんどの印刷会社は対応していると思います)
小説の場合、Word形式のテンプレートを用意している印刷会社だとすぐに原稿を打ち込むことができるのでオススメです。
同人誌をつくるのが初めてでどの印刷会社を使えばいいのかわからない
参考に、他の作家さんから買った同人誌の最後のページを見てみましょう。
『奥付』というものがあり、発行人(作者の名前、連絡先など)の情報と、印刷会社の名前等が書いてあります。
その印刷会社で一度調べて見てもよいかもしれません。
ちなみに『奥付』というのは、責任をもって同人誌を作成しているという重要な意志表示になります。
『奥付』には下記5点は入れておきましょう。本名や連絡先は個人情報になりますのでペンネーム(SNS上の名前)やサークル名、メールアドレスでも代用可能ですが、必ず連絡のつくものにしましょう。
本のタイトル
発行日
発行者(サークル名もしくは著者名)
発行責任者の連絡先
印刷会社名
※上記は栄光印刷様サイトよりhttp://www.eikou.com/r18/index.html#04
フォーマットやテンプレートをダウンロードしよう
印刷会社のウェブサイトには、原稿サイズやフォーマットデータを配布しているところがほとんどです。
『入稿マニュアル』『フォーマット』などのメニューがあれば確認してみましょう。
どうしてもわからない場合は問い合わせを行います。
規定サイズ以外の原稿を作成してしまうと、入稿を受け付けてもらえなかったり、データを作りなおすことになります。
多くの印刷会社はWEBやメールでの入稿ができますが、わからないことがあれば積極的に聞いてみましょう。
初心者でもわかりやすく丁寧に教えてもらえます。
印刷会社とのコミュニケーションあって初めて納得いく同人誌を作ることができます。
原稿を作ろう!
原稿を作成します。
原稿作成については、各アプリのサイトや、書籍を参考にしてみてください。
原稿作成Tips
iPadでもマウスやキーボードを使うことができますのでぜひ活用してみてください。
(Bluetooth 対応機器など対応については各製品情報を確認してください。)
色やページ数について
色について
- 表紙などのカラーページはRGBもしくはCMYKで入稿
※RBGはウェブなどモニタ上での発色をベースにしたカラーモードです。印刷はCMYKになります。
アプリでRGBで作成→CMYKで入稿データに書き出す方法と、印刷会社でCMYKに変換してもらう方法があります。後者の場合印刷会社で対応しているか事前にチェックしましょう。
また、RGBからCMYKで書き出すと色域がCMYKの方が狭いため色がくすむことが多いです。
調整は専門的な知識と機材が必要なので、よくわからない方は印刷会社(プロ)にお任せした方が安心かも。
色について知りたい方はこちら↓
- 本文はモノクロ、グレースケールで入稿
ページ数
基本的に本全体のページ数が4倍数になるように作成します。
20ページの本だと一般的には下記の構成になります。
1ページ:表紙(表1)
2ページ:表紙裏(表2)
3ページ~17ページ:本文(作品本体)
18ページ:本文(奥付)
19ページ:裏表紙裏(表3)
20ぺージ:裏表紙(表4)
入稿しよう!
原稿ができたら入稿を行います。
印刷用のデータ(入稿データ)に変換して入稿します。
印刷会社の入稿データを確認します(下記はPSDとPDFの例)。
多くのアプリの場合、ファイル→書き出しで入稿データの形式に書き出すことができます。
例:MedibangPaint
(作業中のファイルがある場合は「キャンパスを閉じる」で「マイギャラリー」が左メニューに出ます)
例:Procreate
書き出したデータを確認して入稿データを印刷会社に送付します。
入稿用の窓口ページを設けているところがほとんどです。
窓口ページから入稿データを送付すると、印刷会社は入稿データのチェックを行います。
そこで問題なければ入稿完了です。
お疲れ様でした!
チェックポイント
▼同人誌制作が初めての方は下記記事が参考になります。
▼悩みの絶えない部数について
締切直前は、印刷会社でも入稿データが多数入稿されます。
繁忙期に入ってしまうと電話やメールの返事が遅くなる可能性もあります。
疑問や質問、相談がある時は早めに(原稿を作り出す前など)聞いてみるのもオススメです。